How Do You Feel

書くこと。読むこと。つくること。考えること。生きること。

有限な時間に圧倒的価値を生む

 
 「1日が30時間あればいい」
 「もっと時間がほしい」
 「時間を効率的に使えるようになりたい」
 こう思ったことが誰しも一度はあるでしょう。
 
 時間は有限であり、人生の時間もまた限られています。
 だからこそ、使い方を工夫し、時間をつくることが非常に重要になってきます。
 
 時間のつくり方次第で、人生において成せることの幅も量も、延いては信頼も結果も、大きく変わるからです。
 
 そのために必要な力が、思考を加速させる ことです。今回はこれについて書いています。
 
 価値ある時間をつくり、自分のやりたいことに思い切り時間を費やし、時間を最大限に有意義にする方法です。
     興味があればぜひ読んでみてください。
 

「タイム・イズ・ライフ」 - 人生とは “時間” -

 元外務省主任分析官で、現在は職業作家として活動し、”知の巨人” と呼ばれる、佐藤 優さん。彼は著書『読書の技法』のなかで、知を身につける手法として「読書」が最も重要であるということを強調したうえで、次のように言っています。
 

 なぜ、読書術が知の技法のいちばん初めに位置づけられなくてはならないのだろうか。
 それは、人間が死を運命づけられている存在だからだ。そのために、時間が人間にとって最大の制約条件になる。少し難しい言い方をすると、人間は、制約の中で、無限の可能性と不可能性を同時に持って生きている。

 
 常に人生が有限であること、つまり「死を意識して生きる」
 ということの重要性を綴っています。
 また、他にも多くいると思いますが、別の著名人を挙げるとすれば、堀江 貴文さんも同じく、幼いころから死を意識し、時間の有限性を人一倍意識して生きてきた方の一人です。
 
 僕はこう思います。
 生あるもの必ずいつか死が訪れることを知っているからこそ、いかに「今」という時間を有意義に、価値あるものにするかを考え、常に頭をフル回転させ、自分の「今」の価値を最大にする努力を止めたくないのだと。
 
 この「止めたくない」という部分が重要です。「できるだけがんばって続ける」のではなく、なんとしても有意義に生きてやる」という生への執念です。
 これが人生を限りなく充実させる力だと思います。
 
 (そこにはもちろん 死 というものへの「畏怖」の念もあるでしょうが、ここでは「時間的制約」としての 死 を意味して書いています。)
 
 堀江貴文さんは著書『ゼロ』で次のように書いています。
  

 タイム・イズ・マネーという言葉は間違っている。お金なら増やすことも可能だ。
 しかし、時間だけは誰にも増やすことができない。まさしく有限の「命そのもの」であり、タイム・イズ・ライフなのである。

 
 「タイム・イズ・ライフ」
 
 人には必ず死が訪れる。誰にも逃れられはしない。「時間」とは「命」そのもの。
 その観点から言えば、自分の時間を無駄にすることは、自分の「命」を浪費しているのと同じです。
 
 これを意識せずには、人生をただ漫然と過ごし、目の前の課題に追われ、時間をいたずらに浪費してしまいます。
 
 1秒も1日も1年間も、時間はどのような過ごし方をしようと、待ったはかけられず、刻一刻と過ぎていき、「使わずに貯める」なんてことはできません。
 
 だからこそ、時間の使い方を工夫し、時間をつくることが重要になるのです。
 
 自分の時間価値を最大限に高めて人生をより有意義にするために、ここで書いていることをぜひ実践してみてください。
 
----------------------------------------------------------------
ー目次ー
①「思考のフレームワーク(枠組み)を知る」思考法を効率化する
 
②「時間を区分する」特徴を生かすことで効果を最大化させる
 
③「書き出す」記憶を引き出す時間を短縮する 
 
④「 “やらないこと” を迅速に決める」やりたいことに全力を傾注する
 
⑤「些細で膨大な即決即断」時間を動かす要諦
 
⑥「自分の時間を生きる」 時間価値を最大化する
----------------------------------------------------------------
 
これらを日常の中で実践するだけで、時間はかなり効率化されます。
 
 

①「思考のフレームワークを知る」思考法を効率化する

 企画・編集やデザインの仕事をしている人に限らず、意見や案を求められることはよくあることだと思います。
 しかし、新しいことを考えることって難しかったりしますよね。フレームワーク(枠組み)」を知っておくと、思考がかなりスピーディーになります
 
 発想やアイディアというと、まったくの「無」から湧き出た閃きや「新鮮で革新的なもの」といったイメージをしてしまい、「真っ白な状態」から考えようとする人が多いかもしれません。
 しかし、それはなかなか難しく、むしろアイディアというのは既にこの世に存在している何かのヒントから生まれるのです。
 
 そこで、考え方のヒントとなる「思考のフレームワーク」を使います。
 
 簡単なものでいうと、「ジョハリの窓」や「マインドマップ」のようなもの。
 
 これらの活用効果は、たとえていえば、ものを分類して自分の部屋の中を整理するように、散らかった思考を整理し、配置や分類、必要な物と不要なものなどをわかりやすくするための ”思考の棚” を設置するようなことです
 
 アイディアマンといわれる人ほど、無理にゼロから考えようとせず、発想のきっかけを探しをしていたり、このような型を使ったりします。
  
 思考のフレームワークを知っておくと、考えが早く明確に整理され、何のベースもない状態から思考を始めるよりも、時間を圧縮し、時間価値を高めることができます
 
 

②「時間を区分する」特徴を生かすことで効果を最大化させる

 ここでいう時間の区分というのは、脳の使い方としての性質の区分という意味。
 時間には、(人それぞれの生活スタイルや感性によって個人差もあるけれど)
 それぞれに特徴があります。
 
 例を出すと、車の運転をしているときは、
 運転に集中しないと事故を起こしてしまいかねないので、
 注意の大半は運転に向いています。つまり運転している時間というのは少なくとも
 
 「両手、両足が使えず、視覚も自由ではなく、耳に多少の自由を残している」
 
 といった状態ですかね。
 これは頭の中で思索をめぐらすにも、効果的な時間とは言えません。
 つまり、自分の体や意識がどこか別の方向へ向いているために
 可能な範囲で最低限のことしかできない時間です。
 
 寝るときの時間は、両手両足は何もしていないし、目も耳も口も自由。
 意識を配らなければならないものが何もない、思索をめぐらすのにうってつけの
 時間です。この時間はアイディアも出やすくなります。
 この時間は思考を整理したり、再考したりするのにも効果的です。
 
 こんなふうに、時間というのは自分の時間を節約する(最大効果を発揮させる)
 という視点で見ると、様々な性質で存在していることがわかり、
 何が手元にあって、何をするのが最も効果的なのかを精査できるのです。
 
 

③「書き出す」記憶を引き出す時間を短縮する

 文字に書き出すことは、手間がかかるように思えて、
 実は時間を効率的に使うのに有効な手段です。 
 
 本を読んだり人の話を聞いた時に、ただ「聞いた」「読んだ」だけでは、
 時間がたつにつれすぐに忘れてしまいます。
 それをどんどん書き出すことで、時間を超えて残り、記憶にも定着します。
 
 「書き出す」効果の重要な点は、
 あとから記憶を引き出したくなれば、見るだけで思い出せる
 ということです。
 
 メモせずに忘れてしまうとその情報は失われてしまいますが、「書き出す」ことで、
 記録され、「思い出す」「記憶に残す努力をする」ことに時間を割かずに済む分、
 別の思考に時間を割くことができるのです
 
 何かを聞いたり読んだりしたら、どんどん書く。
 
 

④「 “やらないこと” を迅速に決める」やりたいことに全力を傾注する

 選択の連続の人生。やることを決めるのに迷ってしまったりしますよね。
 
 「選び取る」ということは、何かを「切り捨てる」ことでもあります。
 
 冒頭で紹介した書籍で、佐藤 優さんは、膨大な情報が飛び交う中、
 自分にとって不要な本を排除するために速読が必要だと言っています。
 
 (ここでいう“速読”とは、世間に氾濫している「右脳の力を引き出して云々」といった
 ような速読術とは異なる。詳しくは本書を参照ください。必要な書物を分類するのに
 かなり役立ちます。
 
 この速読とはつまり、何を読まないかを決める作業です。
 
 私たちの生活の中でも、「やらない」ことを決めることで、
 「やりたいこと」に時間も意識も集中させることができます。
 
  「しない」判断を明確にスピード感をもって行うことで、実質的に
 「したいことをする時間」増やすことができるのです
 
 

⑤「些細で膨大な即決即断」時間を動かす要諦

 普段の生活の中で些細な選択というのは瞬間、瞬間に数えきれないほどあります。
 
 たとえばランチをするとき、何時に、誰と、どこで、何を食べるか。
 
 ほんの些細なこれらの時間にスピード感を持たせることで、
 行動に瞬発力が生まれます
 しかも人も待たせず、ウダウダする時間が減り、変なストレスも感じずに済みます。
 
 人生での大きな決断というのは、思い切りや人からの後押しなどで意外にも
 「えいっ!」と意外に決断できてしまったりすることもありますが、
 例に挙げたような日常の些細なことは「些細」であるが故に
 何気なく時間を浪費してしまいやすいもの。
 
 しかし日常的に「即決即断の癖」をつけておくことで、
 何気なく過ごしている「些細で膨大な時間」を短縮でき、
 さらに、速く決断できることで自信が湧き、人からの信頼度も高まります。
 
 日々の些細な物事を即決即断で動いていくことで、
 自分が本当にやりたいことの時間を実質的に増やすことになるのです。
 
 これは④の内容に重なる部分でもあると同時に、
 さらに重要な⑥へと繋がります。
 

⑥「自分の時間を生きる」 時間価値を最大化する

 これは堀江貴文さんが先に紹介した著書『ゼロ』でも言っていたこと。
 自分の人生を充実させるために
 「自分の時間」を生き、「他人の時間」を生きないこと。
 
 「自分の時間」とは、自分にとって価値があり、能動的に生産している時間のこと。
 「他人の時間」とは、逆に受動的に何かを「させられている」時間であり、
 能動性の無い時間です
 
 自分が心からしたいと思う行動をとり、人に合わせて自分を殺した時間を
 過ごしてしまわないことです。
 
 「自分の時間を生きる」ことを大切にしていくと、
 何となく応じていた他人の時間を、意思を持って断ることができ、
 自分に必要な時間が明確にわかり、それを生み出すことができるようになります。
 
 
 人生とは時間であり、時間は限られています。
 だからこそ、時間のつくり方が、そのまま生き方になっていきます。
 最も重要なことは、頭脳をフル回転させ、あなた自身がいかに生きるかを
 常に考え、行動していくことです。
 
 今の思考をさらに加速させ、時間を生み出す人になることで、
 人の何倍もの人生を生きることもできます
 
 
 
 - How do you feel ? -